山形由美 オフィシャルサイト

夏至を迎えた6月20日、那須ですてきなイベントが催されました。
教会を舞台に開かれた「キャンドルナイトコンサート」です。
森の中に立つ教会へのアプローチに揺らめく、たくさんのキャンドルに誘われて会場に入ると、そこにも数え切れないほどの光が灯っています。
地元在住のクラリネット奏者・高橋貞治さんと、ピアノの臼井茂美さんの演奏は、キャンドルの灯のように暖かく、私達の胸を照らしてくれました。
夏至の晩、電気の明かりを消して、キャンドルの明かりを楽しもうという呼びかけによって開かれたコンサートだそうですが、その時どれほどたくさんの人たちが全国でキャンドルの光を楽しんでいたのかしら、と想像するのもなかなかロマンティックなことでした。

最近とても心を打たれたもう一つの光は、月光です。
6月の始め、NHK北海道の番組出演の前夜、女満別空港から知床に移動する車中で見た月の素晴らしかったこと。広がる大地の暗さと澄んだ空気のせいでしょうか、完璧な円を描いた満月は信じられないほど大きく輝いて、位置を変えながらどこまでもついてくるのです。
その夜の月が予言していたとおり、ロケ当日はこれ以上ないほどの好天に恵まれました。
来年世界遺産に登録される予定の知床半島の自然を4時間にわたり生放送でお伝えしたのですが、いつもはなかなか姿を見せないという国後島を見晴らした雪の残る知床峠、そして「知床旅情」発祥の逸話をお聞きして演奏した羅臼の港など、たくさんの思い出の場所ができました。

待ち遠しいのは、梅雨明け。
七夕の夜はどんなお天気になるのでしょうか。
7月7日、東京のオペラシティコンサートホールでは七夕コンサートが開かれます。
何人ものアーティストが宇宙や星にちなんだ曲を演奏するこのコンサートで、私はディズニーの「星に願いを」やドビュッシーの「月の光」などを演奏する予定です。
天の川の光の中で、織り姫と彦星が出会うことができることを願いながら、演奏したいと思います。