Discography
★演奏者
山形 由美(フルート)Yumi Yamagata, Flute
菅野 潤(ピアノ)Jun Kanno, Piano (without track 18)
金子 鈴太郎(チェロ)Rintaro Kaneko, Cello (track 2&18)
★曲目
1. | アダン(加藤昌則編曲):永遠のジゼル「ジゼル」より |
2. | リュリ(加藤昌則編曲):パッサカイユ「アルミード」より |
3. | グルック:精霊の踊り「オルフェウスとエウリディーチェ」より |
4. | モーツァルト:ロンド ニ長調 K.Anh.184 |
5. | モシュコフスキー:スペイン舞曲 作品12-2 |
6. | グラナドス:アンダルーサ(スペイン舞曲 第5番) |
7. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 棒踊り |
8. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 飾り帯の踊り |
9. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 踏み踊り |
10. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 角笛の踊り |
11. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 ルーマニア風ポルカ |
12. | バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 Sz.56 速い踊り |
13. | チャイコフスキー:感傷的なワルツ 作品51-6 |
14. | ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲 インプロヴィゼーション |
15. | ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲 ユモレスク |
16. | ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲 ガヴォット |
17. | ヴォーン・ウィリアムズ:バレエ組曲 パスピエ |
18. | ピアソラ:カフェ1930「タンゴの歴史」より |
19. | 加藤昌則:フルートとピアノのためのカプリス 〜旅する笛〜 |
★録音
2016年3月15日〜17日、戸塚区民文化センターさくらプラザ(神奈川県)
バレエ一色だった少女時代。雨の日も風の日も、どんなに足が痛くなろうとも、レッスンを休むことは決してありませんでした。練習に練習を重ねて臨んだ公演では、ドキドキしながら幕の上がるのを待ったものです。そして、ステージ上で、音楽に包まれながら体で表現したことは、素晴らしい経験となりました。
その後、自分の主たる表現方法がフルートに移りました。フルートを吹きながらも、踊るような気持ちで演奏するようになったことは、決して不思議なものではありません。それほど深く、心と体の中に、しっかりとバレエの記憶が刻み込まれているのだと思います。
デビュー30周年を迎えた今、フルートとバレエは自分にとっての大きな宝であることに、改めて気づきました。そしてそのふたつの宝を結びつけて、記念CDを制作することにしたのです。
その代表曲がアダンのバレエ音楽「ジゼル」です。村娘ジゼルは、死後妖精となり、森の中で、自分を傷つけたかつての恋人と再会します。愛情、悲しみ、怒りなどの感情を内在させながら、ふたりは踊り続けます。そして再び別れが訪れるのです。胸に迫るそのシーンは、ロマンティックバレエの最高峰ともいえるもので、ジゼルは私にとって永遠の憧れであり、バレエの象徴なのです。
このCDでは、「ジゼル」を筆頭に、踊るような気持ちで選んだ曲が続いていきます。そして、加藤昌則さんに委嘱しました、日本の笛や祭りをイメージした曲で締めくくっています。パリを拠点として活躍する菅野潤さんの鮮烈なピアニズム、金子鈴太郎さんの幅広い表現力によるサポートも是非お楽しみください。この1枚をとおして、私の熱い気持ちが皆さまに伝わりますよう願っております。