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No.08 アニヴァーサリー『記念日』

先日、東京駅を見下ろすステキなホテルで雑誌の撮影がありました。
日頃は演奏に精を出す私ですが、時々こうした機会をいただくと新鮮な気分になります。
じっくり時間をかけてヘア・メークをしていただき、スタイリストの方に吟味していただいた衣装を纏うと、いつもの自分とは違う個性が引き出されるように思うから不思議です。そしてカメラの前に立つと、シャッターの音と共にぴりっとした空気が漂い、背筋が伸びる気がします。

今回のテーマは、「アニヴァーサリー」
家庭画報の550号の特別企画で、何かの記念に贈ったり贈られたりしたプレゼントを紹介し、その相手とのツーショットを掲載するというページなのです。
私のお相手とは、なんと母。今まで全くと言っていいほど表に出ることのなかった母ですが、今回のお話に、私としても良い記念になるのではと思い、本人の了解を得たというわけです。母も 創刊当時から愛読していた雑誌だったこともあり、決心がついたようです。
撮影は、スタッフの皆さんのあたたかな雰囲気の中、和やかに始まりました。
母は大好きなパープルのコスチュームに包まれ、思いのほかリラックスしています。
偶然のことに、私から母へのプレゼントとして持参していたビーズ刺繍の自作のコサージュが、母のパープルのジャケットにぴったり。急遽その場で袖口に付けることになりました。
私も好きなローズ色のスーツを着せていただき、また今回は母が横にいるのがうれしく、気分も華やぎます。
気が付くと、楽しい撮影は終了していました。

そこでクエスチョン。私から母へのプレゼントはコサージュでしたが、母から私に贈られたプレゼントとは、一体なんだったでしょう?
持参するのはとても無理でしたので、後日カメラマンの方が那須の自宅まで来られ、撮影して行かれました。
もうひとつのヒントは、「私が毎日必ず使う、音楽家にはなくてはならないもの」です。
その答えは、家庭画報12月号(11月1日発売)に掲載されます。
ぜひご覧になってくださいね。

それでは日に日に深まる秋の日を、お健やかにお過ごしください。
2003年10月1日
山形由美
 
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